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活動報告



2017年

9月14日

■ 第14回口頭弁論(日刊イオからの転載)

 世論を動かし、さらなる前進を! ―九州無償化裁判第14回口頭弁論

 愛知に続き、福岡では9月14日に九州無償化裁判の第14回口頭弁論がありました。北九州市にある福岡地裁小倉支部には、42の傍聴席を求めて約150人が集まりました。私は今回初めて九州裁判に来ることができましたが、傍聴希望者に比べて傍聴席の数があまりにも少ないことに驚きました。

 法廷には、愛知裁判と同じように記者席が設けられ、地元の日本人記者たちも傍聴しました。
 この期間、原告側弁護団は被告に対し、文科省の就学支援室長が変わった際に引き継いだ文書を開示するよう求めた求釈明申立書というものを提出していました。被告は、そのようなものはないと主張したため、改めて文書提出命令(裁判所から被告に、文書を提出するよう促すよう求めること)の手続きを申し立てました。
 また、福岡でも証人尋問の段階が近づいているため、原告2人、意見書を提出した三輪教授、また不指定処分を下した張本人である下村博文・元文科大臣を法廷に呼ぶための申し出をしました。
 同時に、弁護団はいくつか証拠を提出。その中には、大阪無償化裁判の勝訴判決や東京新聞に掲載された前川喜平・文科省前次官のインタビュー記事もありました。
 一方、被告からは、関連書類を提出する必要はないなどという内容の準備書面9、10が提出されたほか、広島無償化裁判の判決が証拠として提出されました。
 事務的なやりとりの後、法廷では原告側弁護団から白充弁護士と金敏寛弁護士が発言しました。

 沖縄で弁護士をしている白弁護士は、九州無償化裁判の提訴行動に参加した以降はなかなか弁論期日に来ることができないでいたといいます。しかし、広島での不当判決、そして大阪での画期的な判決を目にして、各地方で涙する後輩、先輩、同胞やさまざまな支援者の顔を見ながら「負けても勝っても、自分もこの中にいたい」と思ったそうです。遅ればせながら、今回から改めて積極的に携わっていこうという気持ちを強く持ち、この日の弁論に参加することを決めていたところに、奇しくも東京の不当判決。「やはり来ると判断してよかった」と前置きをし、話し始めました。
 「証拠に基づく事実認定がそんなに難しいことなんでしょうか。法律の趣旨と目的に従って法を適用する、大阪ではそれを丁寧に行いました。どうして広島や東京ではそれができなかったんでしょうか。高校生だって『三権分立』について知っていると思うんです。司法が行政をただす、ただそれだけのこと。いち地域のことではありますが、この裁判の判決は、ここに座っている一人ひとり、学生、保護者たちだけでなく、日本各地にまで伝わるもの。一つひとつの判決が歴史に残ります。裁判所にはぜひ適正な判断をしてほしい」
 白弁護士は、司法のあるべき姿について切々とのべました。

 続いて金敏寛弁護士は、朝鮮学校への検証(裁判官が学校を訪れること)と下村博文・前文科大臣に尋問をする必要性について強く訴えました。
 「東京の判決を読まれたと思いますが、こんな言葉遊びをしていたら日本の司法は崩壊します。必ず他の問題にも波及する。広島と東京は結論ありきの判決でした。他方で大阪は、原告の主張をきちんと検証したうえで結論を出しました。裁判所ならどちらが正しいか分かるはずです。原告の立場、訴えをきちんと理解しないと判決は書けないと思います。実際に朝鮮学校を見てみないと分からない。裁判所の皆さんには、これをしっかりと確認した上で判決を書いてほしい」。

 ふと「人情味」という言葉が思い浮かぶくらい、弁護士たちの熱い語り口調が印象的でした。

 口頭弁論が終わり、報告集会へ。傍聴に外れたたくさんの人たちは、ミニ学習会として大阪が勝訴を勝ち取った時の一連の映像を見ていました。

 報告集会では金敏寛弁護士が先ほどの内容について解説し、東京無償化裁判の判決にも言及しました。
 「下村・元文科大臣は2012年12月の記者会見で、拉致問題の進展がないことと朝鮮学校が総聯と密接な関係にあるから不指定処分にするとはっきり言っている。しかし、裁判所は『本件不指定処分などの個別具体的な処分やその理由についてのべたものではない』と、言葉遊びでしか判決を書いていない。結論ありき。こんないい加減なことがまかり通ってはいけない」と怒りを示しました。

 その後、弁護団からは白充弁護士のほか、前日に愛知無償化裁判を傍聴した安元隆治弁護士も発言しました。

 「愛知は非常にいい尋問だった。愛知朝鮮学園の理事長は朝鮮学校と総聯の関係について正面から話していた。また、原告は一人に1時間を費やし、深く話を聞くことができた。祖父・祖母の話から続き、在日朝鮮人がどのような気持ちで生きてきたのか、家族も含めた話が語られて、ぐっとくるものがあった」。
 また、九州裁判については「他の地域では控訴が続くが、そこではあまり新しい事実を取り上げて判決を書くというよりは、一審の判決で矛盾はないか、そのためにはどのような証拠調べが必要なのかという視点で動くため、出来ることが限られている。そういう意味で九州裁判は、ますます全国的な位置づけが大きくなってくる。進行が遅い分、他の訴訟でできなかったことをやれる。重要な責任を感じている」と、その位置づけについていま一度強調しました。

 次に、支援者から連帯のメッセージがありました。

 今年8月26日に福岡朝鮮初級学校で行われた「福岡ふれあい納涼祭」の李鐘健実行委員長(同校アボジ会会長)は、「昨日の東京判決はとても悔しかったが、弁護士の先生たちの話を聞きながら、今日からまた頑張っていこうという気持ちになった。福岡初級の保護者、同胞、日本の友人の方々の熱い思いがこもっている、納涼祭の収益金の一部を持ってきたので、ぜひ今後の運動に役立ててほしい」と話し、朝鮮学校無償化実現・福岡連絡協議会の瑞木実事務局長に支援金を手渡しました。

 続いて、今年6月に山口県で行われた「モンダンヨンピルコンサートin下関」の内岡貞雄実行委員長(写真右)が発言。モンダンヨンピルとは、朝鮮学校を支援する韓国の市民団体です。
 内岡さんは「モンダンヨンピルの人たちは、下関朝鮮初中級学校に来るや否や子どもたちとぴったり寄り添って喋ったり歌ったり、食事を共にしていた。学校の先生とも心から交流していた。本当は、ここにも直接きて激励の言葉を送りたいと話していたが、諸事情で来られないため、代わりに気持ちを伝えてくれと10万円を預かってきた。また、学校のオモニ会がバッジを売って2万4千100円の利益があったため、それも合わせて持ってきた」と話し、瑞木事務局長に支援金を伝達しました。

 連帯のメッセージ最後に、龍谷大学の金尚均教授があいさつしました。金教授は、今年2月に福岡県で行われた「高校無償化即時適用実現・全国統一行動に連帯する福岡県民集会」の時も京都から駆けつけ、講演を行いました。
 「東京判決は、広島判決に続いて非常にひどい内容だった。そもそも無償化制度は、貧富の差や国籍にも関わりなく均等に教育を受ける権利を保障しようというもので、政治的な判断が含まれないというのが前提。それにも関わらず、今回の裁判では朝鮮や総聯との関係を取り上げ、しかもそれが朝鮮学校に対して『不当な支配』をしていると言っている。なぜ朝鮮学校が戦後、日本の中で生まれ、そして今もあるのかということがまったく裁判官に伝わっていない。そういう意味で、弁護団が主張している朝鮮学校への検証は必ず実現されなくてはいけない。正直、私が経験した京都朝鮮初級学校襲撃事件の裁判でも、裁判官が検証のために朝鮮学校に来たことで流れが変わった」と検証の重要性を熱弁。「この裁判で負けるということは、朝鮮学校に差別することは日本社会で許されるということ。絶対勝たなければいけない」と締めくくりました。

 最後に、金敏寛弁護士が今後の進行について説明。「他の4地域の裁判で、文科省の関係者を尋問に呼べたのは東京だけ。5つの地域の中で唯一、九州裁判で尋問が残っている。文科省関係者を裁判所に呼んで、無償化問題の本質、真の目的がなんだったのかということを必ず明らかにしたいと思っている。準備のためにまだ少し時間がかかるが、変わらず支援をお願いしたい」と話しました。
 また、毎日新聞やNHK、地元の新聞社などから、弁護団を交えて勉強会を開いてほしいとの要望があったことを紹介しながら、「マスコミ含め、日本の世論がこの問題にようやく目を向け始めている」とのべました。勉強会は年末か年明けに予定しているそうです。
 「裁判はこれからも続くが、みなさんもこの問題を真剣に考え、勉強して、裁判所にも引き続き足を運んでほしい」と呼びかけ、集会を終えました。

 終了後、会場の後方では支援グッズの販売も行われていました。

 次回、第15回口頭弁論の期日は12月7日(木)11:00から。これまでには傍聴席が増えるくらい、もっと世論が動いていけばいいなと感じました。私自身これからもできるだけ現地で取材をし、たくさんの声を紹介していきたいと思いました。(理)


2017年

5月25日

■ 第13回口頭弁論(日刊イオからの転載)

 九州無償化裁判第13回口頭弁論が5月25日、福岡地裁小倉支部で開かれました。
 42の傍聴券を求め、裁判所には126人が集まりました

 前回の裁判から右陪席(傍聴席から向かって左側)の裁判官が交代したことに伴い、今回の法廷では改めて原告本人の意見陳述が行われました。

 提訴時は九州朝鮮高校の生徒であり現在は県内の朝鮮学校で教員をしている原告の1人が、在学当時の経験や朝鮮学校への思いなどをのべました。
 今回、原告(朝鮮学園)は被告(国)の第8準備書面に反論する第21準備書面を提出し、弁護団を代表して清田美喜弁護士が書面の要旨を法廷で陳述しました。

 清田弁護士は、九州朝鮮高校の不指定処分や規則ハ号の削除は、就学支援金を申請したのが朝鮮学校であるがゆえの結論ありきの処分であり、いずれも後付けにすぎないとし、被告が繰り返す主張に再度反論しました。

 さらに、朝鮮高校生徒たちにとって高校無償化が適用されることは、日本の学生と同じように自分たちの学ぶ意欲も日本国がサポートしてくれるという自信と励ましになるが、逆にそれが自分たちだけに支払われないということは、生徒たちに「あなたたちは朝鮮学校に通っているから、在日朝鮮人だから、他の日本の学生と同じように就学支援金を受け取ることはできない」といったメッセージを発するものとなると強調しました。

 「アイデンティティとは、人が何ゆえに自分を自分であると思うかということであり、原告らにとってはその答えの一つが、自分は在日朝鮮人であるということです。 … その原告たちを在日朝鮮人であるがゆえに差別すること、朝鮮学校を差別することは、原告たちが『これが自分だ』と思っているまさにその部分を否定し、傷付けるものです」

 また、文部科学省の「初等中等教育局財務課高校修学支援室」が高校無償化法に関連し各朝鮮高校への調査を行っていることから、原告は無償化法制定から朝鮮高校除外に至るまでの事情について同支援室室長への尋問実施を求める求釈明申立書を提出しました。
 申立書では、▼2009年8月30日の衆議院総選挙以降から朝鮮高校が不指定処分となった2013年2月20日までの同室長名と在任期間、▼2012年12月26日の自民党政権発足直後に文科省の担当者が、朝鮮高校の指定・不指定に関して下村文部科学大臣に説明した際に用いた資料の開示、▼修学支援室長が交代する際に作成されているはずの引継ぎ文書の開示などを要求しました。

 これに対し被告は、回答書3を通して修学支援室長の名簿と在任期間については答えたが、下村文科大臣への説明で使われた資料に関してはうやむやな回答に留まった。また室長交代時の引継ぎ文書については回答がありませんでした。
 これらの資料の開示については、原告弁護団が改めて必要性などを文書で提出し、国が回答することとなりました。

 法廷終了後、裁判所の別室で原告・被告の代理人と裁判所による進行協議が行われ、今後の裁判の進行について話し合われました。
 この裁判を主な担当が、左陪席から右陪席の裁判官(今回新たに加わった裁判官)に代わったことなどもここで報告された。原告側は、裁判官に何度も要求している朝鮮高校への訪問についても、もう一度アピールしました。

 その後の裁判報告会では、弁護団事務局長の金敏寛弁護士がこの日の裁判手続きや各地裁判の状況、今後の流れについて説明しました。

 安元隆治弁護士は、修学支援室に関する求釈明申立書について補足し、「他地域に比べて裁判の進行が遅いが、民事訴訟では控訴審になると新たな事実の主張や証拠の提出が難しくなるため、今の段階でできる限りのことをやっておくことが後の真相解明においても非常に重要だ」と話しました。

 次回の第14回口頭弁論は、9月14日(木)14時から行われます。
 その間、双方の代理人と裁判所で進行協議を行い、最終段階となる証人尋問をどのように行うか、具体的に検討される予定です。

 また裁判中に傍聴抽選にもれた方の為にミニ学習会が開催され、在日朝鮮人人権協会、金東鶴事務局長が講演されました。

2017年

 3月2日

■ 第12回口頭弁論

 3月2日(木)14時から、第12回裁判が福岡地裁小倉支部203号法廷で行われました。

 傍聴希望者は100名を超えていましたが、残念ながら今回も44名しか入らない法廷での裁判となりました。

 今回の裁判には原告側から検証申出(裁判官による学校見学)に関する検証補充申立書と、裁判に提出されている文科省の決裁文書(ハ号規程削除と朝鮮学校不指定の決裁文書)に署名押印のある者の氏名の開示を求める求釈明申立書が提出され、被告からは第8準備書面及び求釈明に関する回答書、関連証拠が提出されました。

 裁判では朴憲浩弁護士が検証補充申立書を朗読しました。

 朴弁護士は、本事件について適切に判断するためには、朝鮮学校を訪れ、民族教育の現場に触れることが不可欠だと切り出しながら、全国の朝鮮学校は、日本の植民地支配により奪われた言語や文化、民族性を取り戻すべく、自力で設立され、現在に至るまで存続されてきた、特色ある学校だと話しました。

 朴弁護士は、、民族教育が生徒たちに与えるものは何なのかを生徒たちの陳述書から引用しながら、朝鮮語がしゃべれるようになった、朝鮮半島の知識が身についた、そういう表面的、記号的なところではなく、「朝鮮」差別の吹き荒れる日本において、自分が「在日朝鮮人」であること、「韓国人」、「コリアン」でもなく、「朝鮮人」であることを、自信をもってとらえられること、そして、世代の前後を問わず、同じ境遇にいる同胞、仲間とのつながりを確かめ、継承できることだと話しました。

 朝鮮学校での民族教育を、単に「日本社会の普通の教育」が、朝鮮語で行われている、バイリンガル教育が行われているなどという認識では、本質は見えてこない。同胞生徒、同胞教師、関係者が繰り広げる人格的なふれあい、その全体こそ、民族教育の本質であり、これを文章や言葉だけで表現しきることは不可能であり、動画や写真など、断片的に切り取られたものを観察しても、理解することはできない。生の民族教育が行われている場所、朝鮮学校にきて、教育当事者のあらゆるやりとり、全体としての教育活動を感じてみることが不可欠だと訴えました。

 その上で、裁判官も、生の民族教育にふれて、日本社会の差別や偏見から解放されなければならない、日本国内では、朝鮮学校、朝鮮総聯、朝鮮共和国等に対する、被告が引用するような否定的イメージが盛んに流布されている。裁判官も日本国籍を持ち、日本に住所を持つマジョリティたる「日本国民」であり、日常生活から、差別や偏見に基づく情報にさらされている。本訴訟でそれを利用した国の主張立証活動にも直面している。裁判官も日本社会の差別意識から自由ではない。だからこそ、裁判官自身が九州朝鮮高校を訪ね、「生」の教育活動に触れ、日本社会の差別偏見から解放されなければならないと話しかけました。

 そして最後に、国は民族教育の放棄を迫っている。民族教育をやめれば、無償化制度に入れてやる、補助金を出してやると言う。金がほしければ朝鮮学校が変われば良い、日本の学校に通えばよいと言う。お金が欲しいだけならば、そうすればいいだろうが、原告らはそうしなかった。本訴訟の原告になることを決断した。いま、ありのままの朝鮮学校でしか得られないものがあるからだ。裁判官は、今一度、原告ら生徒の陳述書をすべて読み直し、原告らの決断、本訴訟への思いを感じてほしいと呼び掛けながら、本当にこのような事件が許されるものなのか、この訴訟の歴史的意義を感じ、勇気ある判決が下されることを強く求めると結びました。

 朴弁護士の切々とした訴えをうけて、原告弁護団より裁判官に対して口頭で、検証申出を実現するためにも一度その必要性を確認するために学校に訪ねてくるように要請がありました。
 
 次回裁判では、被告の提出した第8準備書面に対する原告弁護団の反論書面が提出される予定です。また裁判後、証人尋問のための進行協議が行われる事も決まりました。

 次回裁判は、2017年5月25日(木)14時から行われる予定です。

■ 報告集会

 裁判後に行われた報告集会では、金敏寛弁護士がこの日の裁判に提出された準備書面と裁判の進捗状況について報告を行いました。

 金弁護士は、被告が次回裁判までに提出予定だった準備書面を今回の裁判に提出してきたので、次回はこちら側が反論書面を提出するようになったとした上で、今回被告が提出した証拠の中には、昨年12月の東京での無償化裁判で尋問した証人調書(無償化不指定決定時の文科省職員)も含まれていると説明しました。

 また、原告弁護団も全国の朝鮮学校に対する補助金見直し反対に関する声明等を証拠として提出した事が報告されました。

 報告集会では、裁判を傍聴できなかった人たちのために朴憲浩弁護士が検証補充申立書を再度朗読しました。
 しかし、感情の高まりから最後まで朗読できず、他の弁護士が代読しました。涙ながらに申立書を朗読する弁護士たちの姿を見ながら会場でもすすり泣きが聞こえました。
 弁護団より、弁護士として感情が極まって文章を読めないという事は問題だが、それほど代理人弁護士も当事者の気持ちで戦っているという事を理解してほしいとの発言に対して大きな拍手が寄せられました。

 報告集会では、安元隆治弁護士より、今回被告が提出した準備書面、証拠に対して具体的な説明がありました。

 安元弁護士は、被告は今回60頁に及ぶ準備書面を提出してきたが、それはこちらが多くの準備書面を提出したからであり、又、その内容もこれまでの主張を「つまみ食い」した反論であり目新しいものはないと断じました。
 その上で、もし、新しい主張があるとすれば、昨年3月に文科大臣名義で出された朝鮮学校に対する補助金に対しては留意してほしいとの通知は、圧力でもなく、政治外交上の問題でもなく、あくまでも留意であり、補助金の中止を求めたものではないと詭弁を言っており、国際法違反の指摘に関しては日本の法律には抵触しないとうそぶいている。文科省の朝鮮高校不指定の決裁文書に拉致担当大臣の発言が引用されている事に関しては権限のない大臣の発言であり、関係ないと主張している。
 今回の裁判の根本は子どもの教育を受ける権利を、政治外交上の問題で踏みにじった事であり、この事を次回以降の裁判で詰めていくとの説明がありました。

 また、報告集会では新たに弁護団に加わった松本知佳弁護士より、良い時期に弁護団に加われた、今回の裁判の本質を裁判所に正確に伝えるために微力ながら頑張っていくとの決意表明が行われました。

 報告集会の最後に、金弁護士が全国の裁判状況に対して説明を行った上で、今日この報告集会にも多くの朝高生たちが参加している。また、無償化の権利を勝ち取る事ができずに卒業させると思うと朝鮮高校の先輩として、一人の大人として不甲斐ない思いで後悔すると同時に、必ず勝訴判決を勝ち取らなくてはいけないとの思いを強くするとの言葉で結びました。


2017年

 2月25日

■  「高校無償化即時適用実現福岡県民集会」
 『高校無償化裁判闘争に勝利しよう!』福岡県民集会が開かれました。

 2月25日、福岡市東区の市民センター(なみきスクエア)で、『私たちの願い・朝鮮学校に笑顔を!全国行動月間―高校無償化裁判勝利・補助金カット反対』をスローガンに福岡県民集会が開かれました。

 会場は高校生も含めて定員を大幅に超える100人以上の支援者などで熱気に包まれました。民主党政権時の2010年から始まった高校無償化は、すべての子どもたちの教育を受ける権利を保障する画期的な政策でした。しかし、極めて政治的・外交的な理由で朝鮮学校だけを差別し、7年経った今でも支給されていません。特に、安倍第2次政権誕生直後の2013年2月20日、に、文科省は省令を改悪して朝鮮学校を法的に排除しました。そのため、この日を「屈辱の日」として、2014年から毎年この日を中心として全国で行われ、今年も、21都道府県(他に韓国・ソウルでも)で開催されました。

 主催者代表の服部弘昭弁護士(無償化裁判弁護団長)と、同事務局長の金敏寛弁護士は、「政府の対応は国際的にも問題だ。これは教育問題であり、当然子どもの権利の問題である。裁判官はぜひ朝鮮学校に来て子どもたちの様子を見て欲しい」と挨拶しました。

 九州朝鮮高級学校3年生代表のGさんは「あと一週間で卒業する。無償化問題は当初小学生でよく分からなかったが、先輩達の姿を見ながらだんだん理解してきて、大きな差別と攻撃に悔しさと憤りを感じた。4月から東京の朝鮮大学に進学します。朝鮮人としての誇りを持って頑張ります」と力強く訴えました。

 続いて、オモニ会代表のRさんは「日頃の支援に感謝します。昨年の九州高級学校の60周年記念集会に多くの日本人も参加された。歴史と誇りを感じた。民族教育は素晴らしい。我が子もこの春卒業です。どの学生も我が子のように可愛い。無償化裁判でいろんなことを学んだ。」と熱い思いを述べました。

 次に、上村和男・福岡県日朝友好協会事務局長が「これは日本の問題であり日本人として責任を感じる。これからも全力で応援します」と、支援団体を代表して決意を述べました。

 そして、「裁判闘争に勝利するため最後まで共にたたかおう」という集会アピール文を採択した後、辻傑福教組委員長の音頭で団結ガンバローを三唱し、今後のたたかいを誓い合い、福岡県民集会を終了しました。

 その後、会場近くの駅前で、マイクを使ってのリレートークや宣伝物を配りながら、歩行者に訴えました。


2017年

 2月25日

■  「朝鮮学校を支援する会」合同学習会

 2017年2月25日午後2時から「なみきスクエア」(福岡市東区千早)で「朝鮮学校を支援する会」合同学習会を開催しました。

 朝鮮学校を支援する県内の3団体(福岡県朝鮮学校を支援する会、福岡地区朝鮮学校を支援する会、朝鮮学校を支える会)の主催で、約100名が参加しました。

 金尚均(キム・サンギュン 龍谷大学法科大学院教授)が、「朝鮮学校をとりまく差別問題を考えよう〜子どもたちの笑顔をまもりたい〜」と題して講演を行いました。

 金教授は講演で、『在日朝鮮人は、成長過程で、「自分は何者?」という壁にぶつかる。日本人としてあるいは日本人のようにして生きていくのか、朝鮮人として民族的アイデンティティを回復しようとするのか分岐点に立つことになる。そこに、日本社会にあってもなお自己の民族的アイデンティティを保持しようとする民族教育が途絶えることなく実践されてきた理由が存在する。』とした上で、『朝鮮学校が直面している問題には、「異質なものの排除」と「日本人への同化」思想が根底に存在している。高校無償化の問題は、国家的制度保障からの排除である。京都朝鮮第一初級学校への在特会による襲撃事件は、公共地利用からの排除、教育を受けることからの排除である。「異質なものの排除」は、ヘイトスピーチという暴力にもつながっている。』と論じました。

 その一方で、『「日本にいるのだから、わざわざ民族教育をしなくても(市民感情?)」「朝鮮学校が、学校教育法第1条に定める学校になれば無償化の対象になり得る(文科大臣発言)」などの日本への同化を強要されている。』として、この問題の深刻さを指摘した上で、『民族教育は、日本の植民地支配に由来する民族的アイデンティティを回復する営みである。「排除と同化」は、朝鮮人が朝鮮人として日本社会で生きていくことを阻害するものである。』とし、ウリハッキョで学ぶ子ども達への支援を求めました。

 参加者一同、改めて民族教育の重要性を確認する学習会になりました。


2016年

 12月8日

■ 第11回口頭弁論

 12月8日(木)14時から、第11回裁判が福岡地裁小倉支部203号法廷で行われました。
 傍聴希望者は90名を超えていましたが、残念ながら今回も44名しか入らない法廷での裁判となりました。
 今回の裁判には原告側からすでに提出済みの学者意見書に基づいた3つの準備書面と、被告(国)の提出した証拠に基づいた準備書面が提出されました。

原告側が今回の裁判に提出した書面
 ◇ 準備書面(17) : 成嶋教授の意見書に基づいた書面
 ◇ 準備書面(18) : 安達教授の意見書に基づいた書面
 ◇ 準備書面(19) : 三輪教授の意見書に基づいた書面
 ◇ 準備書面(20) : 被告の提出した証拠に基づいた書面
 ◇ 証拠説明書(13)(甲A号証)
 甲A号証143〜158
※ 今回、被告(国)からの書面提出はありませんでした。

 裁判では安元隆治弁護士が第20準備書面に関して意見陳述を行いました。

 安元弁護士は、無償化制度からの朝鮮高校除外の本質は、政治外交上の理由からというのが明白であるにもかかわらず、国はそうではないと主張してきた。その事に何度も反論してきたが、今回は国が提出した証拠に基づいて、その詭弁を証明しようとするものだと、準備書面の主張意図を説明した上で、国が提出した証拠(乙71〜73)の中で、乙71にはパブリックコメントに対する文科省の考えとして、『朝鮮学校については、拉致問題の進展がないこと,朝鮮総連と密接な関係にあり教育内容,人事,財政にその影響が及んでいることを踏まえると,現時点での指定には国民の理解を得られないと考えております』と明言しており、朝鮮高校の無償化不指定が政治外交上の理由そのものに他ならないことを自認していると主張しました。

 また、乙72はハ号規程削除の、乙73は朝鮮高校不指定処分に関する文部科学省の決裁文書だが、この決裁文書の中には今回の裁判で被告(国)が主張するような内容が一つも記されておらず、乙71に明記されている政治外交上の理由だけが各閣僚の発言として紹介されている。
特に政治外交目的の象徴ともいえる拉致問題担当大臣の発言が紹介されていることからも被告が政治外交目的で不指定処分を行ったことは明白だと主張しました。

 そして結びの言葉として、本裁判における被告の詭弁の数々は呆れるばかりと論じた上で、国連をはじめとする国際社会から冷笑を浴びせられつつ,今日まで至っているのは、恥ずかしい限りであり,言語道断であると断じました。

 裁判では進行と関連して、裁判官より原告弁護団に確認があり、原告弁護団は基本的に主張が終了した事を報告しました。

 次回裁判では、被告弁護団が、前回裁判までに提出された原告第16準備書面までに対して反論書面を提出し、次々回裁判で今回提出された第20準備書面までの反論書面を提出するする事が決まりました。

 裁判の最後に、次回裁判も同じ203号法廷で行うとの裁判官の発言に対し、原告弁護団より、小倉地裁で一番大きな部屋を準備してほしい旨を要請し、裁判所で検討するとの返答がありました。

 次回裁判は2017年3月2日(木)14時から行われる予定です。

■ 報告集会

 裁判後に行われた報告集会では、金敏寛弁護士がこの日の裁判に提出された準備書面と裁判の進捗状況について報告を行いました。

 金弁護士は、次回裁判、次々回裁判までに予定通り被告が書面を提出した場合、秋頃には証人尋問などの認証作業に入ること、結審は来年の冬ぐらいではとの認識を示しました。

 また、全国の裁判状況に対して報告した上で、傍聴席が少ない法廷で裁判が行われ申し訳ないが、是非次回裁判も参加してほしい。傍聴希望者が多いことは裁判所に対するアピールになると訴えました。

 その上で、現在、裁判所に対して検証申出を行い、必ず朝鮮学校に来るように要請しているが、次回裁判で再度、書面を通して申し入れを行う事も約束しました。

 報告集会では、安元隆治弁護士より意見陳述を行った内容に関して詳しい説明がありました。
また、福岡から駆けつけた後藤富和弁護士より、今回提出された準備書面には民族教育に対しての素晴らしい内容が書かれているので是非皆さんも読んでほしいとの呼びかけがありました。

 最後に、朝鮮学校無償化実現・福岡連絡協議会を代表して、福岡県教職員組合の辻傑委員長より、2017年2月25日に福岡市千早のなみきスクエアで、県内の朝鮮学校を支援する三団体共催で龍谷大学の金尚均教授をお招きして学習会を行った上で、全国統一行動の一環として県民集会、街頭活動を行うとの説明があり、集会参加者への参席を呼び掛けました。


2016年

 9月29日

 9月29日(木)14時から、第10回裁判が前回に引き続き、福岡地裁小倉支部203号法廷で行われました。
 傍聴者希望者は90名を超えていましたが、今回も40名弱しか入らない法廷での裁判となりました。

 今回、原告弁護団が提出した第15準備書面では、被告の第6準備書面に対し再反論しました。内容は、原告に適正な学校運営の立証を求める被告(国)の主張の矛盾点や、根拠なく朝鮮学校だけを疑う被告の主張が偏見に基づく誹謗中傷であるという点などをあらためて指摘しました。

 さらに第16準備書面では、被告はこれまで、朝鮮高校に就学支援金を支給していない理由のひとつとして「就学支援金が授業料へ充当されないおそれがある」と説明してきましたが、無償化法の仕組みを考えると「無償化法は、学校の設置者による就学支援金の横領、あるいは第三者への流用などという事態を全く想定していない」ことが明らかだとし、被告の主張は無償化法を逸脱した暴論だと指摘。さらにこの主張が「無償化法に違反する」「不指定処分をする理屈を作り出すために必要不可欠なロジック」であると批判しました。

 被告が朝鮮高校を除外するもう1つの理由としてあげている規程13条(法令に基づく学校の適正な運営)については、無償化法が支給対象として定めている「高等学校等の課程に類する課程を置くもの」を逸脱した違法な規定だと主張しました。

 弁護団は今回、学者による意見書3つを提出。次回の裁判でそれに基づく主張を行うと共に、原告が開示を求めていた文書に対する被告の回答書が提出されたため、これらを踏まえた反論も行っていく予定です。

 裁判終了後に行われた裁判官との進行協議では、今後の裁判の流れについて話し合われ、最終段階となる尋問についても言及されました。尋問の時期は、引き続き書面を通して双方の主張が続けられた後、来年5〜6月頃になる見込みです。
前回協議に引き続き、弁護団は、裁判官の学校訪問の必要性についても改めて強調しました。

 裁判報告集会では、金敏寛弁護士がこの日の裁判と進行協議の内容を報告しました。

 また報告集会前に行われたミニ学習会では、京都朝鮮第一初級学校襲撃事件のヘイトスピーチ裁判に携わった冨増四季弁護士に、「民族教育権」−裁判対応を通して見えたその真価−と題して、京都での裁判を通して見えてきた民族教育に対する考えや、差別社会とどう向き合い改善していけばいいのかなどについて講演していただきました。

 裁判終了後、弁護団・連絡協議会・学校教員他の焼肉懇親会を行い親睦を深めました。


2016年

 6月16日

 6月16日(木)11時から、第9回裁判が福岡地裁小倉支部203号法廷で行われました。
 傍聴希望者は100名を超えていましたが、残念ながら今回も44名しか入らない法廷での裁判となりました。

 今回の裁判では、裁判長が替わったこともあり、原告が久しぶりに意見陳述を行うと共に、弁護団長の服部弘昭弁護士、事務局長の金敏寛弁護士が意見陳述を行いました。

 原告の意見陳述では、高校2年の時に無償化制度から排除された時から7年間、一度も朝鮮学校の無償化適用を諦めた事が無いこと、現在、朝鮮学校で教員として勤務する夢は高校時代に育んだこと、朝鮮学校に通う子ども達の夢や希望を奪わないで欲しいことなどを切々と訴えました。

 また、服部団長は国際人権法の観点から朝鮮学校除外が違法である亊、金事務局長は、外交上の問題から朝鮮学校への差別政策を正当化することは許されないことだと主張しました。

 裁判終了後、報告集会が行われ、金事務局長より報告がありました。

 『裁判所との事前協議で原告弁護団は3つの点を要求した。@裁判部屋を大きい部屋に変更してほしい、A意見陳述を毎回行いたい、B裁判所が学校見学を行ってほしい。@、Aに関しては従前と変わらない扱いということであったが、Bの学校見学に関しては検討させてほしい、とのことだった。今回の裁判では、原告が二つの準備書面と証拠、34人分の意見陳述書を提出した。被告からは一つの準備書面が提出された。』との金事務局長の報告を受け、弁護団より提出された書面に対しての説明がありました。

 また、弁護団より裁判の現状及び以降の弁護団の方針について説明があり、法的主張は基本的に終了した事、弁護団としては、国は政治的な判断はしていないとしているが、今回入手した証拠を元に、朝鮮学校に対する不指定処分が政治目的であった事などを主張するとの説明がありました。

 報告集会では最後に、裁判への継続的な協力と、補助金問題に関しても同様の支援をお願いするする旨の呼びかけがありました。 気の中で懇親会が行われ、弁護団、連絡協議会のモチベーションを高める為に一緒に焼肉会を催そうなど大いに盛り上がりました。


2016年

 3月10日

 第8回口頭弁論が3月10日、福岡地裁小倉支部で行われ、151人が傍聴券を求めて列をなしました。

■裁判:国の悪意を是正する為の意見書を提出
 口頭弁論では、原告側から第11、12準備書面が、被告・国側から第5準備書面が提出されました。
 原告側は今回の準備書面で、@規程13条に「不当な支配」を読み込むことの不当性、 A審査会の議論を無視して行われた不指定処分の違法性、 B朝高の不指定処分が政治的・外交的考慮により行われた点−を主張しました。

 今回、原告側は立証に入る予定でしたが、国側が無償化制度に関する過去の国会の議論や審査の過程について事実をねじまげ、さらに朝鮮学校や原告を誹謗中傷する公安調査庁や産経新聞の報道を「証拠」にするなど、悪意に満ちた対応を重ねていることを受け、是正を求める意見書を提出しました。九州朝鮮高級学校出身の金敏寛弁護士が意見書を朗読しました。
 国は朝鮮学校が朝鮮や総聯によっ て、「不当な支配」(教育基本法16条1項)がなされ、「適正な運営がされていないと疑われる事情があると認められる」ので、法令に基づく適正運営を求める「規程13条に認めるに至らなかっ た」として、朝鮮高校を無償化法の対象からはずしたと主張しています。しかし、そもそも無償化制定前における衆参両院の国会審議では、規程13条は制定されていなかったし、教育基本法16条1項を読み込む議論は一切出てきません。このことから、金弁護士は、「被告は、国会審議の議論状況を捻じ曲げて主張を展開している。このことは、本件訴訟を公正な立場で判断しようとする裁判所に対する侮辱だ」と断じた。また、国が過去の準備書面で朝鮮学校について、「法令に基づく適正な学校運営がなされていない学校は、過剰に就学支援金を代理受給することも考えられる」と根拠を示さず疑いをかけている点を問題視。「朝鮮高校のみならず、同校に通う原告やその保護者を侮辱するもので、到底許されない。また、被告の主張は何らの根拠に基づかない邪推そのものであるばかりか、裁判所に対して原告や朝鮮高校について悪印象を与える目的でなされた悪意に満ちた誹謗中傷だ」と断じました。
 また、「被告の誹謗中傷が激しさを増すのは、単に訴訟における主張の域を超えて、公開された法廷を利用して原告を傷つける意図さえ疑ってならない」とし、「裁判所においても、適正な指揮をお願いする」と意見しました。

■ミニ学習会
 裁判と同時刻、隣接する弁護士会館では約100人の参加のもと、ミニ学習会が行われました。
 講演に立った瑞木実・「朝鮮学校無償化実現・福岡連絡協議会」事務局長は、無償化法の趣旨、裁判に至るまでの経過、裁判の流れと争点についてやさしく解説し、聴衆からは、裁判では難解な専門用語が飛び交って分からない部分が多いが、今日の学習会でよく理解する事が出来た、是非、配付された資料を利用して一人でも多くの人たちに無償化裁判の本質を伝えていきたいとの力強い言葉も聞かれました。

■報告集会
 裁判終了後の報告集会では、弁護団の九州朝鮮高校の無償化審査に関し文科省が収集、作成した文書などの開示請求に対して、全国の裁判で初めて、国から開示の意思が示されたことが報告されました。

■連絡協議会・弁護団の意見交換会、懇親会
 報告集会終了後、弁護団と連絡協議会の意見交換会が行われ、現在の裁判状況に関して話し合いました。特に、連絡協議会と弁護団の協力体制を強化していく問題、連絡協議会が行っている裁判時のミニ学習会の内容を充実させる問題等に関して真摯な意見交換が行われました。協議後、和やかな雰囲気の中で懇親会が行われ、弁護団、連絡協議会のモチベーションを高める為に一緒に焼肉会を催そうなど大いに盛り上がりました。


2016年

 2月20日

 「高校無償化」法、改悪から3年目。2月20日、北九州市のパークサイドビル会議場で「朝鮮学校高校無償化全国一斉行動」に連帯する福岡県民集会を開催しました。九州朝鮮中高級学校高級部の生徒をはじめ保護者、支援者など150名が参加しました。
 集会は、福岡県教職員組合書記長の本村隆幸さんの司会・開会あいさつで始まり、主催者を代表して服部弘昭弁護士(弁護団長)が本集会の意義を訴え、金敏寛弁護士(弁護団事務局長)が裁判の争点と進み具合を報告しました。
 続いて、生徒代表(朴梨銀:九州朝鮮中高級学校高3)が決意表明を行い、その後、保護者代表(金明愛:オモニ会代表)、支援団体代表(北原守:福岡県日朝友好協会会長、太田真由美:福岡地区朝鮮学校を支援する会事務局長)から力強い応援メッセージがありました。
 瑞木実無償化実現福岡連絡協議会事務局長から全国集会の報告があり、集会アピール採択後、梶原正実福岡県教職員組合委員長の団結ガンバローで集会を閉じました。
 集会後、JR小倉駅前で朝鮮学校高校無償化裁判に理解を求める街頭活動を行いました。


2015年

 11月14日

 弁護団と無償化連絡協議会、そして学校の先生たちとの焼肉交流会が行われました。
 交流会は和気あいあいの雰囲気の中で進められながらも、どうすればこの裁判に勝つことができるか、弁護団としてどう戦うか、連絡協議会としてどう支援活動緒を行っていくか真摯に話し合われました。
 裁判勝訴のため、これからもお互いに力を合わせていくことを確かめあう有意義な機会となりました。


2015年

 11月12日

 第7回裁判が行われました。傍聴抽選には80名野方が参加され、40名の方が傍聴されました。
 傍聴出来なかった方々は弁護士会館にてミニ学習会を行いました。

 裁判では、原告の朴憲浩弁護士より準備書面10について弁論説明があり、国の不当性を訴え、法の番人である裁判所がその最後の砦として正しく判断を下すよう訴えました。
 また、提出書面に関して裁判官より質問があり、質疑応答が行われました。
 提出された検証申出を通して、学校を見た上で判決を書いて欲しいという趣旨も原告側弁護団より説明がありました。

 裁判後の報告集会では、弁護団の金敏寛事務局長より双方の主張は基本的に出尽くしたので以降は立証段階に入る旨説明がありました。
 また提出検証申出書について朴憲浩弁護士が、被告準備書面4の不当性について清田美喜弁護士よりそれぞれ説明がありました。

 次回裁判は年明けの2016年3月10日(木曜日)14時30分から行われる予定です。


2015年

 7月16日

 第6回口頭弁論が、福岡地裁小倉支部で開かれました。傍聴抽選に142名が参加し、傍聴席44名分はいっぱいになりました。

■原告意見陳述
 裁判ではまず、原告のひとりの生徒が意見陳述を行いました。生徒は小学生の時に無償化のことを聞いたが、朝鮮学校も対象になるということで母親がすごく喜んでいたことを覚えている。しかし、除外されてしまったと話を始めた。除外されたことにより経済的な負担が強まり、子供3人を朝鮮学校に送るため、母親は朝早くから夜11時まで働かなければならないこと、自分もアルバイトをせざるをえず、幼い弟と妹が留守番をしなければならず、さびしい思いをしていること、大学進学を希望しているが働く両親を楽にさせなければならないのではないかと考えて悩んでいることなどを吐露しました。最後に、弟が高1になる時には必ず適用になって欲しい、政治的なことではなく、朝鮮学校で私たちがどのように学んでいるのかを見て判断して欲しいと訴えました。

■ 準備書面説明
 引き続き弁護団の安元隆治弁護士が第5,6,7準備書面の要旨を説明しました。
 安元弁護士は、国が排除の理由の一つとして「規程13条に適合すると認めるに至らなかったこと」を掲げていることに関して、「規程13条に適合すると認めるに至らなかったことという判断が無償化法により与えられた文科大臣の裁量を逸脱しており、朝鮮高校の生徒の学習権に関し不当な差別をもたらしていると論じました。その理由として、文科大臣の裁量と言っても、あくまで無償化法により与えられた権限であり、当然、無償化法の趣旨に則って行使される必要があり、完全なフリーハンドでの判断が許されるものではないとしながら、次の3点を挙げて、裁量を逸脱していて不指定処分は国賠法上違法であるとしました。
 一つ目は、裁量権行使のあり方が無償化法の趣旨に反し許されないこと。二つ目は、事実誤認に基づく判断は許されないこと。三つ目は、政治・外交的配慮を持ち込むことは許されないこと。
そして、「不当な支配」などの国の持ち出した論理や、朝鮮学校だけに「支援金が確実に充当されるか」と不当な「懸念」をかけていることなどを指摘しました。

■ 報告集会
 裁判終了後には約100名の参加のもと報告集会が行われました。
弁護団から今回提出した準備書面の説明があり、質疑応答が行われました。

 次回(第7回口頭弁論)は、11月12日(木)午前11時より、福岡地裁小倉支部で行われる予定です。


2015年

 3月19日

 第5回裁判が行われました。
 100数十名の方が傍聴希望に訪れ、84名の方が傍聴されました。
 今回は我々の要求が聞き入れられ、裁判所で一番広い207号法廷で裁判が行われました。

 裁判では、お互いの提出書面の確認を行った後、原告側(朝鮮学校)弁護団より提出書面の要約を約30分にわたって説明しました。(後述)

 裁判後、行われた報告集会には約90名の方が参加されました。
 まず金敏寛弁護団事務局長より裁判に対する説明が行われました。

 概略は
- 今回提出した、原告(朝鮮学校)第4準備書面では、無償化問題の根底には何があるのか。植民地時代からの歴史を振り返りながら、歴史的に続く在日朝鮮人に対する差別、民族教育に対する差別を説明。その理解がなしに無償化問題を裁判所が判断できない。
- 証拠書類として京都襲撃事件(ヘイトスピーチ)高裁判決文、日本の学者の民族教育に対する論文を提出した。
- 次回期日おいては原告側から被告第2,3準備書面に対する反論書面を提出する。被告は書面を提出しないとした。

 また、被告第3準備書面に対して新規に弁護団に加わった朴憲浩弁護士より説明がありました。
- 被告第3準備書面には前回、原告が提出した書面に対する反論が記されていた。
- 前回、原告が提出した書面には無償化制度からの排除の不当性、違法性を指摘したが、それらに対する経緯と評価に対して反論
- 政治的な理由で審査会での審査を停止,中止したが、それは朝鮮学校の為だったとの説明。→ あきれる内容。
- 審査再開後の審査は、従来、検討対象としていなかった教育内容や総聯との関係のみ。
- 次回以降、論理の矛盾をたたみかける書面を提出していきたい。
- 国の現在の主張を簡単に言うと、お金が欲しいなら朝鮮学校を廃止して日本の「高等学校」の認可を受ければよいではないか、朝鮮学校なんかに通わず,日本学校に通えば良いではないか、というもの。

 続いて行われた質疑応答では、
- 裁判において被告側弁護団は何故一言も発しないのか。
→ 元来、日本の裁判では書面提出のみで発言はほとんどしない。ましてや支援者で埋め尽くされた傍聴席を見たら中々発言できないのでは。
- 外交上の問題で判断をせず、高等学校に類似した学校なのか客観的に判断すると言っていた事が守られていない。
→ そもそも、朝鮮学校だけが他の外国人学校と違う「特別な調査」を受けている事自体、「法の下での平等」原則が守られていない。
- 京都襲撃事件(ヘイトスピーチ)裁判の判決は画期的だが個人に対する判決、同じ判決を国が国に行えるのか。
→ 国が裁くようにしなくてはならない。
等の意見が発せられました。

 報告集会ではその他に、映画60万回のトライ上映実行委員会より発言(7/12,北九州で上映)があり、『次回裁判の直前に上映会を行う。上映実行委員会委員長は服部弘昭弁護団長、無償化裁判の世論喚起の為にも上映会を成功させたい。昨年一度上映会は行われたが、2,3度見るほど良い映画だ。是非日朝の力を合わせて裁判を戦っていこう。』との心強い発言もありました。

 次回裁判は、7月16日(木)11時からの予定です。


2015年

 2月20日

 『高校無償化即時適用実現全国統一行動に連帯する福岡県民集会』が盛会裏に開催されました。
 2年前の2013年2月20日に、安倍政権・文科省が朝鮮学校のみを無償化から除外する省令を「改正」した暴挙に対し、「屈辱の日」として抗議する集会が、全国実行委員会の提起を受け2月20日を中心に全国12か所で開催されました。

 東京で開かれた文科省前での抗議行動には、全国から700人以上が参加し(福岡からは瑞木実:無償化連絡会事務局長が参加)気勢を上げました。

 福岡では、全国統一行動に連帯して、標記の県民集会が2月20日午後6時から北九州国際会議場で約200人が参加して盛大に開催されました。

 集会は、I女性会議の山元真智子さんの司会・開会あいさつで始まり、主催者を代表して、服部弘昭弁護士(朝鮮学校を支える会会長)が「高校無償化適用除外は、憲法や条約が保障したすべての子どもたちの学ぶ権利の侵害であり、日本社会の問題です」などと述べました。続いて、訴訟弁護団代表(金敏寛弁護団事務局長)と生徒代表(趙銀河さん:九州中高級学校3年生)が決意や思いを述べました。その後、保護者代表(李等嬉:オモニ会代表)と支援団体代表(上村和男:福岡県日朝友好協会事務局長)から力強いメッセージがあり、全国集会実行委員会からのメッセージの紹介とともに、大きな拍手が送られました。そして、「高校無償化適用実現と裁判闘争勝利のために最後までたたかおう」とした集会アピールを採択し、梶原正実福教組委員長の音頭で団結ガンバローをして集会を閉じました。

 その後、参加者は小倉駅に移動して、駅頭で街宣を行い、1000個のティッシュやチラシを配布しました。30分ほどで配り終わり、市民の関心を喚起しました。


2014年

 12月18日

 第4回裁判が行われました。
 傍聴抽選には約160名の方が参加され、今回も抽選で傍聴者を決めました。
 今回は傍聴席が少ない(40人)法廷に変更され、多くの方が傍聴できませんでした。
 10月はじめに裁判所との進行協議を申し入れたにもかかわらず、裁判直前に協議が行われました。
 
 裁判では原告側準備書面要旨を説明し、原告側意見陳述(2名)を弁護団が要約して説明しました。
 意見陳述要約の説明中、裁判長よりそのまま朗読しないでくれと、理不尽な注文があり、傍聴席から、意見陳述を読んではいけないのか、聞きたいとの意見も出ましたが聞き入れられませんでした。
 
 裁判後行われた報告集会には約130名の方々が参加され、弁護団から原告側提出準備書面について、また裁判所との事前協議の内容について説明がありました。
 
 報告集会では、意見陳述作成のため、原告らと面談を行った弁護士から何故要約で説明したのか、また、その過程で原告らの思いをどのように感じたのかも説明があり、子どもらの思いに答えるためにも頑張っていくとの決意表明もありました。
 
 次回裁判は、2015年3月19日(木曜日)14時から行われる予定です。


2014年

 9月25日

 第3回裁判が行われました。(詳細はミレ通信4号で)
 傍聴抽選には約120名の方が参加され、今回も抽選で傍聴者を決めました。

 予定されていた原告側意見陳述(2名)が一方的に取りやめになり、原告側弁護団が抗議を行いましたが聞き入れられず、準備書面の説明及び次回期日協議のみで閉廷されました。

 裁判後行われた報告集会には約100名の方々が参加され、弁護団から原告側提出準備書面について説明を受けた後、何故意見陳述が中止になったのかについて説明がありました。

 概略は以下の様な内容です。
「期日2日前に裁判所より意見陳述を採用するかまだ決まっていないと連絡はあったが、明確に出来ないとの返事はなく安心していた。裁判時に急に本日は行わないとの事で弁護団としても困惑した。
 時間が無くて意見陳述を採用しなかったのではない。だから本来ならば提出のみで終了する準備書面を説明してくれと言い出したのだと推測できる。意見陳述を行う時間は十分あった。
 これは、無償化の制度において朝高生を差別しただけではなく、司法の場においても朝高生を差別した事であり、原告の心を傷つける許す事の出来ない暴挙だ。
 弁護団としても裁判官の忌避を含めて抗議の方法を検討するが、ポジティブに考えれば裁判所と裁判以外に無償化問題の本質を協議する場を得たと考えたい。」

 報告集会では、裁判で採用されなかった意見陳述書を代読し、朝鮮大学校在学生が国連人権規約委員会で行った要請活動に対して報告しました。

 また、福岡ふれあい納涼祭実行委員会副委員長、安玉喜さんより納涼祭の収益金の一部が無償化裁判支援金として朝鮮学校無償化実現・福岡連絡協議会共同代表、中村元気さんに手渡されました。

 次回裁判は、2014年12月18日11時から行われる予定です。


2014年

 6月5日

 第2回裁判が行われました。(詳細はミレ通信3号で)
 当日は、120名を超える方々が集まり、88名が裁判を傍聴されました。
裁判では被告(国)反論書面が提出され、次回裁判で原告側が反論書面を提出する予定です。
また、原告2名が意見陳述を行いました。
 裁判後の報告集会では今回の裁判についての説明の後、被告(国)反論書面について弁護団から説明がありました。
 連絡協議会の方から無償化裁判を支援する福岡及び全国の活動も紹介されました。

 裁判後、学校にて弁護団、連絡協議会、保護者代表、学校関係者らが集まって懇親会が行われました。
 美味しい焼肉に舌鼓を打ちつつも、朝鮮学校の歴史から始まって何故この裁判に至ったのか真剣に意見交換が行われました。
 懇親会の終盤では、福岡朝鮮歌舞団の歌に合わせてオッケチュムを踊り、皆で統一列車を走らせて士気を高めました。
 参加された皆さん、お疲れ様でした。


2014年

 5月1日

 昨年10月から今年3月にかけて、九州朝鮮中高級学校生徒が行った街頭署名や無償化実現福岡連絡協議会を通じて広範な日本の方々のご協力をいただき4万人を超える署名を集めることが出来ました。
 この場をお借りしてお礼を申し上げます。
 カムサハムニダ。


2014年

 3月20日

 第1回裁判が行われました。(詳細はミレ通信2号で)
 傍聴希望者は142名で81名が傍聴されました。
 傍聴できなかった方を対象にミニ学習会を開催し、60名が参加されました。
 裁判では、弁護団長と原告2名が意見陳述をされました。
 ミニ学習会では、裁判資料と省令改悪 (無償化法律)の内容や不指定通知内容、原告の主張(法の理念違反、行政手続法違反、国際人権諸条件違反、憲法違反)について学習しました。
 裁判後行われた報告集会では弁護団から裁判に対して報告があり、原告の意見陳述を代読した後、生徒代表、支援団体が連帯の挨拶を行いました。
 雑誌「イオ」のブログに詳細が載っていますのでそちらもご覧下さい。


2014年

 3月2日

 九州朝鮮中高級学校・高級部卒業式に朝鮮学校無償化実現・福岡連絡協議会から2名の代表の方が参加され、祝辞を述べていただきました。
 日本社会でのヘイトスピーチの問題等、朝鮮学校の子ども達を取りまく環境は厳しいものがありますが同時に力強い声援、応援を受けて健やかな気持ちで旅立つ高校生たちの前途に幸多きことを祈念します。


2014年

 2月15日

 2014年、初めての街頭署名を博多、小倉、折尾駅で行いました。1400名の方々が署名に協力して下さいました。
 真冬の寒さの中、高校生たちの声掛けにたくさんの方々が足を止めて署名にご協力して下さる姿に感慨深い関係者たちでした。


2013年

 12月19日

 大阪、愛知、広島に続き、九州で無償化問題で提訴を行いました。
 九州朝鮮中高級学校の在校生、卒業生ら67人が19日、国に損害賠償を求める訴訟を福岡地裁小倉支部に提訴。訴状提出に先立って、弁護団、生徒、保護者をはじめとする同胞、日本の支援者ら約200人のデモ隊が小雨の中、地裁周辺を行進し、差別是正を訴えました。
 雑誌「イオ」のブログに詳細が載っていますのでそちらもご覧下さい。